HJ BOOTMAKER

HJ BOOTMAKERについて

私がデザインする際にはまず、下手くそな画を描く事から始まります、どっちかというとイメージ画って言うんですかね、作りたいブーツの雰囲気を重視して描いてます
ちなみに小学生の頃、画が下手過ぎて親が学校に呼ばれる程でした


実際商品にする為にはイメージを強調し過ぎず現実の範囲に抑え、特徴を消さず製作します
その為には各工程、独特な手法、道具、溶剤などを使用してます
ちなみに最近、1つ確立出来たものがあります、イメージ通りの雰囲気にする為にコバ、ヒール積み上げ部分の仕上げ方をここ10年間通常の工場で使用されている方法から独自で考えた方法まで色々と試行錯誤して来ましたが、やっと方法が統一出来ました
結果、道具も溶剤も靴材料屋や靴工具屋で手に入るものは1つも使用し無くなりました

こうなると他の工場では生産出来ない為、生産量を増やす場合は自分の工場を拡大して行くしか方法は無くなりました
修理においても、修理屋に持ち込むとイメージが崩れるといった面では御客様にとっても不便になってしまったのかも知れません
10代の頃ブーツの修理もメーカーに送っていたり現在でも時計、電化製品など、製造元が対応するのが本物というか当たり前だった気がします、またどうカスタムするか話し合うのも楽しいですしね

10代の頃、自分がデザイナーを志し上京し、良い物を作るにはデザイナー自ら技術を学ぶ事、そのイメージを商品にする為には自分の思い通りにコントロール出来る工場を持つ(難しい作業も出来るまで何年も機械調整や技術習得に時間を費やす事が出来る)事、全て自社工場で行う(他社に部分工程を依頼する事で自らの生産が他社の状況に左右されてしまう様な不安定な中ではオーダーを受けてはいけない)事、オーダーを受けるからには長年維持していく事に全く不安の無い立地環境を選ぶ(何カ月生産停止しようが維持できる)事、工場に導入する機械は全て自ら修理メンテナンスを行う(修理のエンジニアが居なくなったという理由で使用出来なくなるという不安定な状況で機械は使用しない)事という目標を立てましたが、もちろんデザイナーとして自らのブランドを持つ上で全て当たり前の事かも知れませんが、今ではその道以外それる道が無くなったと言いますか、10代の頃に立てた理想を突き詰める以外無い状態です

長年に渡り、リピートオーダーを繰り返して頂き、私を育てて下さったお客様、最近興味を持って頂きファーストオーダーを入れて頂いたお客様、製作から修理、カスタムまで全ての面でこの先何十年と御付き合いして行きましょう、修理等においてはお客様の近所の修理屋で済ませる事が出来ない事も多く、御不便お掛け致しますが、今後とも宜しくお願い致します

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